席について黒板を見れば、どうやら英語だったようだ。
え、簡単。
高校2年だよな?
こんな簡単なことやってんのか…。
って、そんなこと考えてる場合じゃねぇ。
ケータイケータイ……お、あった。
カバンの中にポロっと入っていた。
ひとまず安心だな…。
よし、適当に授業受けるか。
……隣、超ケバい奴なんだけど。
マジない。
近くの奴に「隣とかマジキモー」文句言ってるけどなあ、てめぇのがキメえよ。
お前、化粧とったら別人って奴だろ。
それならもっとナチュラルにすればいいのによ。
それに後ろ、前、斜めは誰もいない。
ふと脳裏にさっきの真鍋達が過ぎった。
ふ…まさかな。そんなわけねえ。
「ふー…」
いやー、まさか皆真剣に授業受けてるとは思わなかった。
ここ、一応不良高だよな…?
え、何で皆熱心に教師の話聞いてんの?
めっちゃノートにメモ取ってるけど…。
逆に女子の方がうるさくねえか?
うっわー意味わかんねー。
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─────────────…
「…くあ…」
確か…寮だったよな。
廊下を歩きながら思う。
あれから俺も全部の授業に出た。
頑張った。マジ頑張った。
お陰で復習になったわ、おお。
寮は何処だ?誰かに聞くしか───あ、鍵貰うの忘れた。
ちっ、職員室か。