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ガラガラと教室へ入る。前から。


その瞬間、クラスの奴らが皆こっちを見てきた。


ちっ、気分わりーなクソ。



「九条くん!あなた初日からサボりなんてどういうこと!?」



授業を進めていた教師(女)にグチグチ文句を言われる。



「アイツ、ださいのにサボりとかー」

「ウケるー不良気取り?」

「ムリムリー!!!」



コソコソと女子の声が聞こえる。


ウザい。何が不良気取りだ。


別に、俺ダサくねぇし。


はー…いらつく。




「先生、すみません。俺、体調悪くて…」



メガネを外しながら、爽やかーな笑顔を先公に向けた。


うっわ、俺キモい…。




「あ、あら、そそそそうだったのねっ!いいわ、席に着きなさい」

「はい」



笑える。あの女顔赤いし…。


ただメガネ取っただけだろーがよ。


すぐ態度変えるし、マジムカつく。




「え、何か鬼ババの顔赤くない?」

「うん。もしかして鬼ババ地味専!?」



そんな声が聞こえる。


さっきの俺の素顔、他の奴らには見えて無かったみたいだ。


つか鬼ババって…。


そんなあだ名なのか。


可哀相に。


ま、同情なんてしねぇけどな。