学校の昼休み。
たまに喋るようになっていた私たち。
私は何気ない会話を装って、私にとって爆弾を雄輔に聞くことにした。



「雄輔って彼女いるの?」

「いねーし」


雄輔はそう言って笑った。
やっぱり、昔の彼女のこと忘れられないんだ。
私だって、雄輔のこと好きなのに……。



「じゃあ、元カノ!」


雄輔の心をえぐる質問だと思った。
でも忘れられない彼女がどんな人なのか、知りたかった。
少しでもその人に近づいて、私を見て欲しかった。




「……ダーメ」


へらりと笑っていたけど、雄輔の声は固かった。
そして、私と雄輔の間の壁の厚さや高さを、思い知らされた気がした。