夜になって、タケルからメールが来た。

嫌な音を立てる心臓を抑えながらメールを開く。

『今日、ごめんね。いつもの公園いるけど、出てこれる?』

あたしは一言『うん』と返して、コートを手に取った。


「寒いな」

公園に着くと、タケルはいつもの手すりじゃなくてベンチに座っていた。
あたしはそ前に立ち、「そだね」と微笑む。

思ったより、冷静でいれた。

「今日、ごめんな。マスから聞いたよ」

タケルはそう言って立ち上がった。
あたしの前に立つタケルは、増岡君より背が低かった。

『マスから聞いたよ』

何を?何を聞いたの?

冷静に考えたら、あたしが学校に来ていた事なんだけど。
そう瞬時に判断できない自分は、やっぱり冷静さに欠けていた。