「こんなのじゃ、あたしの血吹けないよ」


また変な笑みがあたし口から漏れた


帰ろう、これ以上ここにてもなにもない


家帰って寝ようかな


今日は頭がもう回らないや


直ちゃんのことが頭から離れない


彬ちゃん、変な問題に巻き込まれてないよね?


何が目的?


はぁ...わけわかんない


もう考えるのやめよう


「姉ちゃん!大丈夫だったか⁉」


また家の前にいると遊が現れた


「遊、大丈夫だったかってどういう意味」
「直さんに会ったか?」


直さん....


「会ったよ、"お前は絶対俺の元に戻ってくる"って言われた、いみわからない」


遊はあたしの頭をそっと撫でた


「はやく家にはいれ、明日まで絶対に家から出るなよ」


遊が怖い顔であたしの背中を押して家の中に入らせた


ガチャンとドアがしまった時なんだか危険を感じた


「遊‼‼‼」


あたしが遊の名前をどれだけ叫んでも遊は帰って来なかった