裕美が帰ってきたのはそれから少し経ってからだった


あたしは、維持ななってボールを一人で磨いた


裕美が帰ってくる前にボール磨きが終わった


「千紗ちゃんお疲れ様」


先輩があたしに話しかけてきた


「どうも」


まだ先輩が怖いあたしは目を見て話せなかった


そっけなく返してしまう


「今日はもう帰って....あっ!渡すの忘れてた」


先輩が思い出したかのように体育館の隅に何かを取りに行った


再び帰ってきてあたし達にユニホームを渡してきた


何も言わずにあたしは受け取って中身を見た


そこには裏と表に"ANJOU"と文字が縫ってあった


「わぁー嬉しい」


我慢できずにギュッとユニホームを抱きしめた


男バスとのお揃いの服


嬉しくて嬉しくてたまらなかった


「ありがとうございます!すごく嬉しいです」


先輩に始めて笑いかけた


無意識だった、ただ嬉しくて


ユニホームはやくきたい!