今日も彬ちゃんに会わないまま授業が終わって部活時間になった


マネージャーの仕事に慣れてきた


いま、部活がある事がすごく嬉しい


いつしかマネージャーが好きになっていた

「今日も頑張ろう」


裕美の背中を軽く叩いてにっこり笑った


「裕美が落ち込んでも彬ちゃん達は来ないんだから元気だして」


裕美がすごく心配してるのは知ってた


もしかしたらあたし以上に心配してるかもしれない


でも、落ち込んでも何も解決しない


彬ちゃん達が会いにきてれるわけじゃない


だから笑おう?笑って過ごそうよ


ねっ?裕美


「1年ボール磨きして」


先輩にボールをたっくさん貰って、体育館の隅でボール磨きをする。いつもと変わらない


こんなめんどくさい仕事があたしにはすごく嬉しい事なんだ


ちょっとでも関われるのが嬉しいんだ


「ねぇ裕美、好きな人いないの?」


裕美が持っていたボールを床に落とした


この反応は.....


「いるよ、ずっと昔から大好きな人が」