彬ちゃんに頭を下げて謝った


しばらく沈黙してから彬ちゃんの笑い声が聞こえた


「おこってねぇよ」


彬ちゃんがあたしの顔を両手で上に向けた


彬ちゃんと目が合って、ホッとしてしまった


あたしの顔をみて彬ちゃんが驚いている


緊張の糸が一気に崩れた


あたしの頬には涙が伝う


止まらなくなって自分の手で涙を必死に拭った


それでも止まらない涙、あたしにはどう使用もできなくたさなった


そっと彬ちゃんの指が優しくあたしの目をこすった


「ばーか、泣き虫」


ふっと笑ってまたあたしの涙を拭った


「泣き虫じゃないもん」
「十分泣き虫だ。ふっ」
「何?」
「涙止まったな」


彬ちゃんが、目を細くして笑った


その笑みにまたホッとした


でも、涙なんか出なかった


だって、彬ちゃんがあたしの口を塞いだから


「んっ⁉」


何がなんだか分からなくて目をずっと開けてるととても近いところで彬ちゃんと目が合った


そしてゆっくりと唇が離れた