「あたるちゃん、彬ちゃんと雄ちゃんは？」


耐えきれなくなったあたしはあたるちゃんに聞いた


「しらね、あいつらなんか真夜中に出て行ったぞ？」


真夜中に出て行った？


なんで？それから帰ってきてないの？


どこ行っちゃったの⁉


私の不安が募る


昨日の裕美の話が頭をさえぎる


"抗争でどっちかが死ぬかもしれない"

"襲いかかってくるかわからない"


彬ちゃんたちは大丈夫だよね


襲われてないよね


寝坊しただけだよね


彬ちゃん早く来てよ


もしかして昨日のこと怒ってるの？


それならあたし謝るから、謝るから来てよ


カチャンと持っていたフォークを皿の上においた瞬間、先生の驚いた声が聞こえた


バッと振り返るとそこには顔に真っ赤な血が飛んでいて口元からは血を垂らしながら帰ってきた彬ちゃんた雄ちゃんの姿が目に留まった


「彬ちゃん‼‼‼」


彬ちゃんに近づこうとした時、先生があたしの腕を掴んだ


先生のところに振り返ると先生は首を横に降った


あたしは身動き取れなくなった