「ん~着いたぁ」


3時間かけてきたのは山奥だった


バスから降りてあたしはその場で背伸びをした


空気が気持ちいい


空気がおいしい


こんなところに来るのは小学生以来かなとか考えながら前を歩く裕美についていった


「裕美裕美!お布団ふっかふかだよ!」


一時今夜泊まる宿に荷物を置きに行った際、あたしは我慢できなくてお布団に倒れた


「はいはい、今からレクリエーションだから早く行くよ」


まったくと言わんばかりの顔をした裕美があたしの腕を引っ張って歩き出す


外に行くともうみんながいた


「早いねぇ」


のんきに笑いながら彬ちゃんたちに近づいた


「ちょっと千紗、もう少し気を引き締めてよ」


気を引き締めるって言われても


だって楽しみなんだもん


楽しそうなんだもんこの合宿


「え~4組の諸君、今からたからさがしをやる。この森の中で宝を探し、ここまで戻ってきたチームからお昼ご飯だ」


先生がゲームの説明をしている


あたしの隣に立つ彬ちゃんは大きなあくびをしながら意思を蹴っていた


「それじゃ―スタート!」


合宿初日目、あたし達のお昼ご飯を掛けたバトルが始まった