...何で?


やっと退院で来て公園に散歩しに来たのに...


だって、あきちゃん警察に突き出したって


「よぉ、お前俺から逃げてんじゃねぇよ!」


なおちゃんがいるなんておかしい、あたし幻を見てるのかな?


違う、本物、この圧倒的なオーラが俺はここに居るって知らせてくれる


あたしは無視してその場から立ち去ろうとした


隣を通ろうとした時、なおちゃんがあたしの腕を握った


ぎりぎりと痛む腕をはらおうとした


あんがい振り回してるとすぐに腕から手が外れた


それからダッシュして、電車に乗り込んであきちゃん達がいるたまり場に向かった


学校の裏側に着くと、いつものようにあきちゃん達はそこで話をしていた


「あきちゃん!」

「千紗?!何しに来たんだよ」


何しに来た...かぁ


「なおちゃんに逢っちゃった...」


あたしのその一言に、あきちゃん達は動揺を隠せない状況だ


何を隠してるの?何をそんなあわててるの?


あたしには言えないことなの?


「...ごめん、直人と決着ついてない」


あきちゃんが下を向きながらそう言った


え...じゃーあたしに嘘ついてたってこと?


「何で?何で?」


何で...嘘ついたの?


はっきり言ってくれれば、あたし警戒心持ったのに


ねぇなんで?