「あきちゃんたち、怪我の治療受けてきなよ」


ずっと忘れてたけど、あきちゃん達みんな血だらけ


来た看護師さん達が驚いていたのを思い出した


「あーそうだな、行ってくるよ」


あきちゃん達は病院で手当てを受けに行った


裕美と2人きりになると、裕美はあたしのベットの中には行ってきた


「千紗は誰にも譲らないもん、彬人にだってあげたくなかったんだもん」

「も~、そんな子供みたいなこと言わないの!あたしは裕美が大好きだよ」


裕美にそう言うと、裕美はあたしの目を見て嬉しそうな笑みを向けてきた


何てかわいいんだろう、どうして裕美には彼氏がいないんだろう


「裕美彼氏作りなよ」

「いらないよ、こんな男みたいなあたしを受け止めてくれる人なんていないの」


そうかなぁ~裕美は美人だし、絶対裕美を好きになってくれてる人はいると思うんだけどなぁ


「学校、行きたいなぁ」

「明日にはいけるよ!まだ言ってなかったけど、お医者さんが明日退院していいっていってたよ」


嘘!明日退院していいの?!


「やった、あの学校はあたしの大切な場所だから...」

「そうなんだ?」

「あたしね、この通りバカだからこの高校に落ちると思ってたのに...受かったからあたしのかけがえのない場所なんだ」


「そうなの。千紗って相当頭悪いのね」

「もう!はっきり言わないで!」


向きになったあたしを見て裕美は大爆笑


あたしもつられて笑って、病室は明るくなった


もうそろそろあきちゃん達帰ってくるかな


「早く退院したいな」


あたしはまっさおできれいな空をジーと見つめていた