「ちょっと!静かにしてください!ここは病院ですよ!?」

「すんません、静かにします」


看護師さんに怒られてこれでもう5回目ぐらい


久しぶりのみんなが集まったから、騒いで騒いで騒ぎまくっていた


お酒をもちこんで看護師さんに怒られたり


たばこを吸って看護師さんに怒られたり


うるさすぎて看護師さんに怒られたり...


まだまだあるんだけどこれが特に怒られた


あたしの病室は個室で、患者さんが誰もいなかったからよかったけど、いたらたぶん追い出されただろうな


「それじゃ―彬人さん俺ら暴走して来ます!」

「おー、行って来い」


あきちゃんにぺこりと頭を下げて面子達はぞろぞろと出て行った


残ったのは、あきちゃんとゆうちゃんと裕美とあたるちゃんと波留だけだった


「千紗、元気になってよかったな」


男勝りの春はあたしの肩をポンッと叩いた


「あっ、波留だよね?だいぶん前にはお世話になりました」


波留にぺこりと頭を下げてお礼を言った


お礼を言うとなぜか笑う春を不思議に見ていた


「お礼なんていらないよ、彬人の彼女なんだから、守るのは当然だ」

「そうだそうだ、波留のやったことは正しい」


あきちゃんが口をはさんでそう言った


も―――!あきちゃんは虫がよすぎるんだよ


「いやでもね、本当にありがとう!」

「ふっ、どういたしまして」


波留と握手をして、あたし達はほほ笑みあった


「あ―――!千紗が波留にとられたぁ」


裕美はムスッと膨れて数時間口をきいてくれなかった