次に目を覚ました時は、なおちゃんの部屋じゃないどこかの部屋で眠っていた


どこここ?


あたしあの後どうなったんだろう、あれはやっぱり幻だったのかな?


翔...翔はどこ!?


「翔!?しょ――――う!」

「翔って誰だよ」


隣から聞こえた声に驚いて上半身を上げた


「あきちゃん!?ってことは...夢じゃない?」

「ふっ夢なんかじゃねぇよ」


あきちゃんの笑った顔、久しぶりに見た


あきちゃんの笑顔に涙があふれた


ずっと見たかったこの笑顔をあたしは今見れている


「翔は?翔はどこ?」

「だから翔って誰だよ」

「あたしの付き人だったの、あたしをなおちゃんから守ってくれてたの」


翔がいない、翔がいないだけでこんなに不安になるなんてあたしは翔依存症だろうか


「なおちゃんは?あたし帰らなきゃ、殴られちゃう...!!」

「大丈夫だよ!直人には俺がいった、近いうちに抗争になるだろう」


じゃぁ、もうなおちゃんから解放されたの?


もう根性焼きや暴力をふるわれないの?


腕を超すって、顔をなでる


顔にはたくさんのガーゼ、腕には包帯が巻かれていた


「な..にこれ」

「千紗の体をこんなのにしやがって、俺ぜってぇゆるさねぇ」


あきちゃんはあたしを抱きしめてそう言った


あきちゃんの手が震えてるのに築いたあたしは彬ちゃんの手をそっと握った


「ありがとう、あたしを助けてくれて。助けてくれないと思ってた」

「何で俺がお前を助けないんだよ」

「だって、あたしあきちゃんのこと裏切ったんだよ?そんな最低なあたしをあきちゃんは許してくれないだろうってずっと諦めてた」