なおちゃんに連れてこられたのは、なおちゃんが住んでいるアパートだった


綺麗なところ...新築かな?


あたしこんなところに住むの?


「ここ...」

「母さんが、俺に買ってくれた」


あ――――...そうだった、なおちゃん相当のお金持ちなんだった


そうだそうだ...


「おぃ、行くぞ」


行くぞと言われてもあたしはフンっと顔をそむけながらあとをついていった


何でこんなところに...そりゃ~綺麗なところだけど、やっぱりなおちゃんと暮らすのは不安


本当はこんなことしたくないのに、ママやパパだってあたしを心配するだろう


まま、パパ、ごめんなさい。親不孝なあたしを許して...


「ここお前の部屋、好きに使え」


そう言って案内されたのは、殺風景なベットも机も何もないあるのは真っ白な壁と茶色の床だった


「ベットも何もないのにどうやってくさせっていうの?」

「だからいっただろ?買ってきてほしいものあったらあいつらか俺に言えって」


あっ、そういう意味だったんだ


「あたし自分で買いに行きたい」

「だめだ」

「ヤダ!自分のものぐらい自分で買いたいの!」


なんで自分の部屋までなおちゃんに決められなきゃいけないの!


「はぁ...とんだわがまま娘だな」

「わがままで結構です、行って来てもいい?」

「しょうがねぇな。5時までには帰って来いよ?それと、彬人たちには絶対会うな。付き人つけとくからな」


はぁ~!?また付き人?


「荷物重くなったら持たせればいい、あとこれで買え」


10...10万円?!