千絵が帰ってきたら、あきちゃんとも会うかもしれない


そしたらまた大事な人が取られてしまう


そんなのやだ、あきちゃんだけは取らないで


「千紗?」


あきちゃんの言葉にハッとした


「ん?」

「お湯、どうやって止める?」


お湯?あっ!お風呂


お風呂場に行くと、お湯が溢れていた


はぁー何もかも最悪


蛇口を閉めて、リビングに戻った


「お風呂先はいる?」

「一緒に入ろうぜ?」


さっきまではすごく恥ずかしかった


だけど、いまはなんて言うの?こう…寂しくなったっていうか


あきちゃんの心があたしにある内に…


「入る、あきちゃんと一緒に入りたい」


あたしの答えに驚いたのか、あきちゃんは瞬きするのを忘れていた


「あ…あきちゃん?」

「本当にいいのか?」


何度も聞かないでよ恥ずかしいじゃん!


コクンと頷いた