「う…ん…、あれ…?」

あ、起きちゃった。もうちょっと寝顔見たかったな。
まだ雪斗くんは視点が定まらない。

「おはよ!雪斗くん」

「あぁ、湖都ちゃん。天使かと思った」


な、な、な……!!!
なにいってるの、この人は…!!


「だって白いワンピース着てるから。昨日はてるてるぼうずさんだったのにね」

雪斗くんはにこぉっと笑う。私の顔は真っ赤っかだ。


「起こしにきてくれたの?ありがとう」

「どういたしまして。授業行くでしょ?」

「うん。ところで、湖都ちゃんの友達?」

「え…?うわっ!銀、いたの!?」


後ろを振り向くとすぐ後ろに銀がたっていた。


「湖都の親戚の山吹 銀だ。よろしくな、雪斗くん」

「僕は幸田雪斗。雪でいいよ。よろしく、銀。じゃあそろそろ始まるから行こうか。」


「あ、ほんとだ!急がないと!」

気づけば授業開始一分前。
私たちは急いで教室に向かった。