「さあっ!気を取りなおして!!
それぞれの部署に戻って仕事を開始してください。
ミラさんはちょっとこちらへ。」
ベンさんが手を叩いて合図を出した。
まぁ、それでもあたしを含む大体の人は茫然としていたけど・・・
「あっ、はい」
戸惑いを隠せないままベンさんのところへ行った。
「なんでしょうか?」
「ちょっと実は頼みたいお使いがありまして。」
「はい、分かりました。なんでしょうか?」
「実は、ロッセンという街にまで行って手紙を届けていただきたいのです。日暮れまでには間に合うと思うのですが、、、」
「ロッセン・・・ですか・・・。」
「はい。都から少し北に行った街なのですが・・・分かりますか?」
「いえ・・・。」
「では、ちょっと待っててください。地図と渡して頂きたい手紙を書いてきますので。」
「分かりました。」
ロッセン・・・。
誰に届けるんだろう?
あたしに頼むくらいなんでから相当急ぎの用だとは思うんだけど・・・
「お待たせいたしました。こちらです。
実は・・・・、ちょっと耳を貸してください。」
「えっ・・・。」
あたしは地図を頼りに街を目指した。