下駄箱へ急いで走ると



「やっと来た。」


そこには
妙に整った顔をした類が待っていた。



「あたし、傘忘れちゃったみたい。」



「俺は、持ってるけど?」


バサッ-…


透明の傘を広げた類は



「ほら、俺の傘はいっていいよ。」



と言って、あたしの手をとった。