「……さて本題に入りましょうか」

「えぇ〜そこはキスするところだろお前。空気読めよ」

「うるさいです。あなたは私にキスされたいんですか?」

「お前になら抱かれてもいいかな〜って思うぞ?」

「……はぁ。毎回あの茶番に付き合ってあげてるんですから、それで満足してくださいよ」

「お前なぁ茶番とか言うなよ。お前も結構ノリノリじゃねぇか」

「…もう何でもいいですよ。それで、話はあの毬…山下くんのことですか?」

「さすが雅。話が早いな。あの毬藻が煩くて煩くて仕方ねぇんだ。しょっちゅう付きまとってきやがる。どうにかしてくれ」

先生があの毬藻に付きまとわれているのは噂で聞いていた
まぁ顔いいしなこの先生は


「どうにかと言われましても…あの毬藻は人の話を聞きませんし」

「何度突っぱねても来やがる。だからな雅、お前に頼みがあるんだ」

「頼み…ですか?めんどくさくない範囲でしたら聞きますが」

「あの毬藻、理事長の孫なんだろ?もし俺がキレてあいつに何かしちまっても問題にならないように、理事長に了承をとってくれねぇか?」

理事長と仲いいんだろ?

と言ってくる先生に、思わず同情する
あのしつこさは、もはや異常だ
相当困っているのだろう
だが…

「私には何のメリットも「理事長に言ってくれたら、一週間何か奢ってやる」…一週間?」

「じゃ、じゃあ、二週間!」

「一ヶ月」

「………」

「一ヶ月何でも奢ってくれるなら、手を打ちましょう」

「くっ……分かった。一ヶ月奢ってやる」

「分かりました。理事長に必ず了承させます。」

「…あぁ頼む」

よし、交渉成立だ