クスッ
思わず、笑みがこぼれる

そうだった
彼は、そんな人だった
遊び心と悪戯心を持っていて、いつも何かを企んでいた

この学校には、ここ以外にも秘密の部屋は存在しているのだろう
誰にも気づかれずに作ってしまうのだから、本当すごい


パネルを探しながら、そんなことを考えていると、


「……あ」


という声が聞こえた


「…柴咲さん、もしかしてこれですか?」

「ん?…たぶんこれです!入力画面がありますし。やはり夕雲さんはすごいです」


まさか、電気のスイッチのカバーを開けるとパネルがあるなんて
彼はおもしろいところに作りましたね


暗証番号は、たしか「仕事嫌」でしたね

しご と いや
「451018」
と入力すると、音もなくスッと壁が横にすべった


「…………」

「良かった。合ってましたね。」


記憶がたしかで良かったです
では、彼が作った部屋へ


「さ、行きましょうか」

「は、はい」