「ユーちゃんは俺のほうが好きだもんね~?」

「ユウ…俺…のほう…好き」

「…………。」


…あれ?

反応がないことを不思議に思い、顔を覗き込む

いつもは何かしら反応してくれるのに…


「ユーちゃん?」

「ユ…ウ?」


……ど、どうしよう!!

「ユーちゃんの意識がない!!」

「ユウ!大丈…夫?ユウ!!」



こ、こういうときはどうしたらいいの?

え、ユ、ユーちゃん死なないよね?
気絶してるだけだもんね?


よ、よし、まずはベッドに運ぼう



生徒会室にある仮眠室のベッドへと運びいれ、そばにある椅子に腰かける

あぁおれはどうして…

いつもは頭の上でピンで止めている前髪を下ろし、顔を隠す
今の表情は誰にも見られたくない

きっと、情けない顔をしてるから


ごめんね、ユーちゃん
俺が抱きついたせいだよね…

たかが気絶。命に別状があるわけではない。
分かってる。分かってるんだ。そんなことは


だけど、とてつもない恐怖感と不安が胸に渦巻く
ぐるぐるぐるぐる渦巻いて、抜け出せない



もう…嫌なんだ
おれの前から大切な人がいなくなるのは…


…嫌、なんだよ