『それってもう好きなんじゃないの?』


もう好き・・?


誰を?


・・・


あたしって誰が好きなんだろ。


考えれば考えるほど分からなくなる。


「もう意味分かんない・・」


「どーかしたか?」


隣から悠馬が話しかけて来た。


「なっ何が?」


「なんかさっきからブツブツ言ってんなーと思って」


「そう?」


「おう。大丈夫か?」


「うん」


「体調悪いなら保健室行けよ?」


「うん。ありがと」


「うん」


今気づいたけど、悠馬って優しいんだね。


今まで見てて、馬鹿なのにな~んかクラス皆と何気に話してるし、怒った時も自分から謝って前より仲良くなるってことの意味が分かった。


やっぱり凄いね。優馬は。


あたしもそんな風になれたらな・・。


「高田」


もっと明るくなれるかもしんないのに・・・・。


「高田!」


え・・。


「あ、はい!」


「何ぼーっとしてる。」


「すいません・・・」


「ここ、わかるか」


「はい。えーと・・・」