怪しいなぁ。

「そんな疑われても、僕はホントのこと言ってるだけだし……」
あたしの疑念に気付いたのか、苦笑いしてそう言った。

意外と鋭いんだ……。


「でも、何であたしそんな所で気失ってたんだろう」

「…気を失う前の記憶は?」
急に男の顔が真剣になった。

てか、この人よく見たらすごい美形だなぁ。
カッコかわいいってこういう人のこと言うのかな。
中性的っていうか。
肌きれー…。

「おーい」

「えっ?」
思わず見とれてしまっていた。

「あ、あぁ…失う前の記憶、だっけ?」