「ごちそうさまでした。キッチン借りますね」
手を合わせた後、食器を洗おうと立ち上がったら、あたしより先に啓さんが食器を持ってキッチンへ行ってしまった。
「病人は大人しくしとかないと」
「病人……?」
あ、腰を痛めてることか。
「シップ、貼れなかったんだね。僕でよかったら貼ろうか?」
寝室から持ってきたぐしゃぐしゃになったシップを横目に見て笑う啓さん。
「へ…変態!!」
何となく恥ずかしくなり、ムキになりそう言い放ってしまった。
「変態とは傷付くなぁ。お子様には興味ないから安心して」
何となく軽くあしらわれた感じがして、ちょっとムカっときた。