何か、いろいろ考えてたら眠気どっかいっちゃった。
それに、さっきからお腹が鳴りっぱなしで寝るどころじゃない。
あたしは貼れなかったシップを持ち、リビングへ戻った。
まだ電気がついており、少しホッとした。
あの人はパソコンの画面を何やら難しそうな顔をして睨んでいた。
「あのー…」
「ん?」
あたしの存在に気付き、さっきの優しい顔に戻った。
「図々しいのは承知の上なんだけど、お腹空いちゃって……」
あはは、と苦笑い。
本当、図々しいよね……
「あぁ!ごめんね、気利かなくて。何か作るから座って待ってて」
男はパソコンを閉じ、申し訳なさそうに謝りキッチンへ入っていった。