side 春


ホームルームが終わると同時に駆け込んだトイレ。


教室で泣くとか・・・

あたし、かっこ悪。


1人で泣いてると、ケータイが鳴った。

瑞希君からのメール・・・。



「っ・・・なにこれ・・」

あたしの涙腺に追い打ちをかける内容。


あたしはすぐに瑞希君に電話をかけた。



「・・・もしもし」




瑞希君の声・・・

好きだけど、今はちょっとだけ怒ってるよ、あたし。


「瑞希君のばか・・・」

『えっ?』


いきなり馬鹿なんて言うから吃驚してる瑞希君。

そりゃそうだよね・・・。

けど怒ったあたしは止まらない。



「っ・・なによ、藤村藤村って。あたしが好きなのは瑞希君なのに・・・」

『えっ?』



泣きながら告白するあたしに、戸惑う瑞希君。