どこまでも可愛い弟はあたしの話を黙って聞いてくれた。


「あー、春。それは最悪過ぎるわ」

だよねー・・・

「わかってるけどさぁー・・・」

タイミングが悪いんだもん・・。

「あー、わかったわかった。どうすればいいか俺が教えてやるから。落ち込むなって」

「ほんと?!」

「おう」

ど、どうするの・・・?


「何事もなかったかのようにするのが1番穏便だよ」



・・・おい!!

なにも解決できてないじゃん!!

「あたしはねぇ・・・瑞希君にだけは嫌われたくないの」

って言ってもどうにもならないけど。

「なんか悪い事したなぁ・・・」

「うーん、そう言われてもなぁ・・・」



あたしたち兄弟は頭を悩ませ続けた。

結局答えは出ずに夜は明けたけど。