脂汗が止まらない。
頭痛薬も効かないくらい頭ががんがん鳴る。


どうしよう、こんなことを言ったところできっと誰も信じない。…そして、目の前の彼がこれを信じなかったら間違いなく私は終わる!



「…何か言いたげだな。話せ、包み隠さずだ」


喉がからからに渇いて声を出すのもやっとな私は、不機嫌な様子の彼に怯えながらも話を始める。



「私の仮説が正しければ…ここは、あなたのいた時代より500年ほど先の未来です」


最後の方は目をつぶりながら話したので彼の表情を伺い知ることはできない。
ただ、さっきまでの殺気立った気配から困惑した様子に変わった気がする。