学校が終わっていつもの場所に行ってみたら誰かうずくまって泣いていた。


俺と同じくらいの歳でサラサラとしたまっすぐな髪が冷たい風と一緒になびいていた。


「大丈夫?」
って俺は迷わず聞いていた。

いつもは自分から話かけるような俺ではないのに何だか分かんないけど話かけるしかなかった。


その人は首を縦にふった。

俺はその人の隣に座って聞いてみた。


「どうして泣いてるの?理由が言えないならいいよ。」


そしたら急に話始めた。

「..彼氏と別れちゃって..グスン..。」


「そっか..。話してくれてありがとな。俺もこの場所に来て全部忘れるんだ。いい場所だろ? 」


顔をあげた君はまっすぐな瞳をしていた。


頬に涙がくっついてるぐらいがかわいく見えた。


「いい場所だね。辛かったことも全部忘れられそう。」


なんだろう..?
子供みたいに泣いてた君が急に大人らしく見えた。


「名前聞いてもいい?」


「俺は山川玲。君は?」


「都築夏恋(ツヅキカレン)よろしくね。」


「おう。よろしくな。」


俺達はたわいもない会話をしてこの日は終わった。