「んで?スーパー着いたけど?」
「うわーん、何作ろ~……」
それから、スーパーに着いたは良いものの、未だに何作るか決まっていない。
「なんで向かってる時に決めてなかったんだよ」
まったくとでも言うかにように大きな溜め息をつき呆れている蒼空。
だ、だって……!
「…………」
“だって、蒼空と繋いでる右手に緊張して他の事考えてる暇がなかったんだもん!”
だなんて……、口が裂けても言えない。
でも………真面目に困った。
何作るかが決まらないと何も買えない。
「えぇ~…どうしよ。蒼空は……あ、蒼空は!」
「ん?」
そうだ、聞けば良いんだ!
「蒼空は、なんか食べたいのある?」
自分一人だったらなんでも良いんだけど……。
せっかくだから、リクエスト聞こう!
「ん~……そうだな。」
悩み出す蒼空にコクコクと頷く。