「………あ、」
蒼空と二人で帰っていると私はあることを忘れていた。
「ん?どうした、兎。」
上から蒼空が不思議そうに見てくる。
今日は朝お母さんが言ってたっけ。
『今日はお父さんも私も遅くなるから悪いけど……ご飯自分で作ってくれる?』
共働きで二人ともとても忙しい。
よくある事だからもう、こんなのは慣れっこだけど。
んで、今日帰りにスーパーで野菜とか買わなきゃいけない事を思い出した訳です。
「………す、スーパー。」
「ん?」
「スーパー……寄ってい?」
「は?スーパー?なんで。」
ですよね、急にスーパーとか変ですよね。
「今日さ、親が帰り遅いみたいだから。自分で作らなきゃいけなくてさ。」
ははっと笑うと蒼空が、
「え、じゃあオレも食っていい?」
そんなこと言ってきました。