そして、蒼空との最終日。

いつも通りに二人で帰る。


「ククッ………ホント、可愛いなお前。」

「へっ!?」

急にそんな事を言うもんだから思わず変な声でちゃった。

安定の大爆笑の蒼空。

最悪……恥ずかしい。



「そういえば、」

「ん?」



蒼空に聞いてみたくなった。

琉稀にも今度聞こうと思ってたんだけど。

笑い続けてる蒼空はなんだか見る限り機嫌がとってもいい。


「どうして、私のこと……好きになったの?」

理由が聞きたい。


琉稀だけじゃなくて蒼空にも。

チラッと背の高い蒼空を見上げると、バッと顔を反らした。



「………なっ、」

顔が赤いのが横からでも分かる。


今度は私が笑ってしまった。

「……ふはっ。蒼空、真っ赤。」


「………う、うっせー。お前が変なこと聞くし、上目で見て来るからだろ。」



初めて見た蒼空がなんだか可愛かった。