「あれ、もう終わり?」


それからずっと見てたらいつの間にか終わる時間になっていた。

私は一人で窓からずっと蒼空を見ていたけれど、飽きたなんて思わなかった。


寧ろもう終わっちゃったのか……って感じ。


時々私の方見て笑いかけて来る蒼空が凄く嬉しかった。



蒼空を見てて、本当に上手だなって思った。

まだ高校一年でまだ夏休みもなってないのに、


先輩よりも普通に上手ですよ。

なんですかあの子。




「ほんと、なんでもできるなぁ……。」


もう帰る時間。

蒼空が部室に入って行くのを見て窓を閉めた。



蒼空と帰ることなんて思ってもいなかったよ。


ちょっとさっきのを見ていたから蒼空を見るとドキドキしてしまいそうで、


なんだかいつも緊張とかなんもないのに意識している自分がいる。