「………そういえば、」
そしてなぜこのタイミングで思い出したかは分からないけど……
先輩に理由聞こうとしていたこと忘れてた。
そのためにさっき立ったのに、すっかり忘れていつの間にか見入っちゃってたよ。
でも………、
チラッとグラウンドを見て、悩む。
「…………。」
見ていたい、と思う自分がいる。
「今度で………いっか。」
なんだか分からないけど、凄く蒼空を見ているのが楽しくて、
教室に私しかいないはずなのに蒼空がいる様な気がして、
とっても暖かい気持ちになる。
「……こんな見てたいとか思うの初めて。」
それは……蒼空だから?
よく分からない。
でも今はなんとなく、
蒼空だけを見ていたい、そう思った。