軽々とボールを蹴る蒼空はビックリするぐらいサッカーが上手だった。
「蒼空ってあんなにうまかったんだ。」
そういえば、私……今まで一回も蒼空が部活をやっている姿を見た事がない。
あまり普段テレビとかでサッカーを見ない私でも、蒼空は上手だと思った。
途中から練習試合?か何かが始まって、蒼空が次々と匠に敵のディフェンスを交わしていく。
思わず身を乗り出して見てしまう。
そして蒼空はそのまま綺麗にシュートを決めた。
━━━━━ドキッ
ボールがゴールに入るとともに私の胸の鼓動が早くなった。
「かっこいい……。」
いつの間にか呟いていた。
でも、無意識に言っちゃうほどかっこ良かった。
シュートを決めた蒼空が嬉しそうにしてるから、遠くで見てる私までとても嬉しい気持ちになった。