『へへっ……よく言われます……』


顔が赤かったと思えばもう直ってへへっと嬉しそうに笑ってる。

表情がコロコロ変わって、純粋そうなヤツだなって思う。



『……お前、まだ説明会の途中だろ?』


『……あ、そうでした!!!行きます!!』



コイツ……ほんと忘れっぽいな……この高校入れんのか?

ここに来るかもまだわかんねぇけどな……。


慌てて体育館の入口の方へ行ったからオレも帰ろうと背を向けたところに、




急に腕を掴まれた。



『え……』



振り返ると行ったであろう乃咲兎がいた。


まさか戻ってくると思わなくて予想外のことに驚く。



『お礼……言い忘れました』


『……なんの?』