「兎今……顔赤いだろ、絶対」


なんて、図星なこと言われた。


「りゅ、琉稀のせいだし……」


クククッと笑う声がケータイから聞こえてきてもう恥ずかしすぎて電話を切ってしまいたい衝動にかられる。


「でも、オレ兎の赤い顔も好きなんだよな。寧ろその純粋さをオレは好きになった」


「え……?」



「実はオレたち喋ったことあるんだよ。覚えてないか?」


私と琉稀が……喋ったことある?



「兎、去年の夏休みにこの学校説明会に来てるだろ?」


「え……あ、行った」


なんだっけ……なんかあった気もしてきた……。



「そん時、誰かにぶつかったとかなかった?」


「あ……!」



思い出した。