「修也ー!遅いぞ~うわっ。
そんなにワックスつけちゃって~
先輩ににらまれちゃうかもよ~」
っと朝から俺のことをからかってくる。



斉藤 勇樹という男は
中学2年生のときに出会ったやつだ。
こいつは誰に対しても優しく
おもしろい。
中学のときには結構もてていた。
しかし彼女を1度つくったことがないのだ。



「あ~いい女の子いるかな~?」



「…いるんじゃね?」
俺は女にはあまり興味がなかったから
適当に返事をした。



「も~修ちゃんはもっと愛想よくしなきゃ~
けど修ちゃんはそんなことしなくても
モテちゃうからいいよね~」



そう。俺は中学のとき学年1のモテ男だった。
けど勇樹と同様に1度も彼女をつくったことはない。