この公園で
毎週水曜日に
私たちは会っていた。


優一さんの会社が
この曜日は残業してはいけない
という曜日らしい。


学校が終わって
優一さんがくるまでの間、
待ってる時間が嬉しかった。


噴水の縁に座って、
公園の丸時計を見ながら
プレゼントの箱を開けるように
どきどきとしながら公園の入り口を見つめる。




優一さんがいる空間は
とても穏やかで温かで居心地がよかったけれど、

いつも少しだけ切なかった。




会わないと会いたくなる。

抱き締めてくれない貴方の
気持ちを確かめたくなる。

メールがあると、貴方からだと
勝手な期待が膨らんでしまう。




そんなこと、
聖には絶対に知られてはいけなかった。