聖の証が他の男に 上書きされる… 身体が急速に冷えて 温度を失っていくようだった。 少しの繋がりでも 失うことが怖くて仕方なかった。 『………ふぅん…。 そんな顔もするんだ…』 急激に気持ちが冷める。 聖の温もりを感じたくなる。 幸先輩の温度の下がった声に 引き返せない危機感を感じる。 じわりと逃げるように 回された腕をほどこうとするけど それはもう手遅れだった。