『…なんのつもりですか?!』


私は幸先輩を睨み付けて
お財布から千円を出し
チケットをひったくろうとした。

けれど幸先輩はそうするより前に
私の手を掴んで、映画館の中に引っ張りこんでいった。



そして、私を座らせると
自分はすぐに席をたってしまった。


しばらくして戻ってきた先輩の手には
二人分の飲み物があった。