携帯をいじりながらも
見逃さないように意識がバス停に
集中しているのがわかる。
今なら見ていなくても
気配だけで気づくことができる気がする。
目を閉じればあの公園で
優しく笑うあの人の顔や
時々吸う煙草の匂いが思い浮かぶ。
そしてゆっくりと目を開けると
バス停の列の後方に姿を発見できた。
身長は高めで列に並んでる人達より
頭がひょっこり出ている。
スーツが似合う大人だった。
子供がいるのに、その辺のサラリーマンみたいに
くたびれたオジサンって感じが全然無い。
会社が終わればだいたい
真っ直ぐ帰るらしい。
水曜日に私と会う以外は
駅からバスで帰ってると言ってた。
だから今日もあの人は
こうやってバスで帰っていく。
温かい家族のもとへ。
これから変わることなく、ずっと。
もう私の為に歩いてあの公園へ
向かうことはないんだろうな。
見逃さないように意識がバス停に
集中しているのがわかる。
今なら見ていなくても
気配だけで気づくことができる気がする。
目を閉じればあの公園で
優しく笑うあの人の顔や
時々吸う煙草の匂いが思い浮かぶ。
そしてゆっくりと目を開けると
バス停の列の後方に姿を発見できた。
身長は高めで列に並んでる人達より
頭がひょっこり出ている。
スーツが似合う大人だった。
子供がいるのに、その辺のサラリーマンみたいに
くたびれたオジサンって感じが全然無い。
会社が終わればだいたい
真っ直ぐ帰るらしい。
水曜日に私と会う以外は
駅からバスで帰ってると言ってた。
だから今日もあの人は
こうやってバスで帰っていく。
温かい家族のもとへ。
これから変わることなく、ずっと。
もう私の為に歩いてあの公園へ
向かうことはないんだろうな。