何コールか目で母が出た。
今日は3月の最終土曜日だったので、父も家に居るはずだ。
「もしもし。芽衣かい?」
母はのん気な声を出した。
それもそのはず、あたしがホームステイ先に着いたら電話すると前もって言っておいたからだ。
まさかその娘がカフェに行った隙にデイパックを盗られ、パスポートを紛失したとは思ってもみないだろう。
あたしは母の声を聞いて安心した反面、これから話すことを考えると気が重かった。
「お母さん。これから話すことを落ち着いて聞いて欲しいの。あたし今オークランド空港にいるんだけど、目を離した隙にデイバッグ盗まれちゃって・・・。
財布は持ってたから大丈夫だったんだけど、パスポートがその中に入ってて・・・。もう戻ってこないかもしれないから、再発行しなきゃいけないと思う」
「え゛ー、パスポートを失くした~!?」
母はパニックに陥ってたけど、泣きたいのはこっちの方だった。
今日は3月の最終土曜日だったので、父も家に居るはずだ。
「もしもし。芽衣かい?」
母はのん気な声を出した。
それもそのはず、あたしがホームステイ先に着いたら電話すると前もって言っておいたからだ。
まさかその娘がカフェに行った隙にデイパックを盗られ、パスポートを紛失したとは思ってもみないだろう。
あたしは母の声を聞いて安心した反面、これから話すことを考えると気が重かった。
「お母さん。これから話すことを落ち着いて聞いて欲しいの。あたし今オークランド空港にいるんだけど、目を離した隙にデイバッグ盗まれちゃって・・・。
財布は持ってたから大丈夫だったんだけど、パスポートがその中に入ってて・・・。もう戻ってこないかもしれないから、再発行しなきゃいけないと思う」
「え゛ー、パスポートを失くした~!?」
母はパニックに陥ってたけど、泣きたいのはこっちの方だった。