そう言うとネイトはあたしにタトゥーを見せて説明してくれた。


ここタウランガに来る前はファカタニという所に住んでいたこと。


ファカタニはここより東にあり、海の綺麗な小さな街だということ。


将来はまたファカタニに住みたいと思っていること。


W H KというタトゥーはWhakataneから取ったものらしい。


右腕に彫られた筆記体の大きなW H Kはあたしにはとても素敵に見えた。


「それはマオリタトゥー?」


マオリは普通のタトゥーとは違ったタトゥーを持っていることがある。


マオリにとってタトゥーは重要なファッションだ。


「違うよ。街のタトゥー屋で彫ったんだ」


「いくら?」


「ちょっと高かったかな。50ドル」


「へぇ~」