元々ジャック一家とも親しかったこともあって、あたし達は順調に交際を続けた。


そして今年レイクテカポで挙式を挙げた。


ルピナスが咲き誇る11月中旬のことだった。


善き羊飼いの教会という、昔あたしが訪れたほんとに小さな教会で執り行われた。


ネイトが24歳、あたしが30歳の時だった。


ここまで来るのが大変なので親族だけを呼んだ小さな式になった。


ネイトは白いタキシードであたしはマーメイドラインのシンプルなウェディングドレスだった。


あれから5年が経ち、両親はあたしが周吾と別れネイトと新たな道を歩んで行くのを認めてくれた。


ジャックもメイアもジェシカもレイラもフマラもナオカもみんな、あたしが日本人だということにこだわらずとても喜び祝福してくれた。


その日は快晴で、最高の日和の中で式を挙げることが出来た。


水色の絵の具を垂らしたようなレイクテカポと満開のルピナスの取り合わせが絶妙な美しさを演出し、まるで絵葉書のようだった。


誓いの言葉を述べてお互いに指輪を交換する。


あたしとネイトはこの日永遠の愛を誓ったー。