それから5年が経ち、あたしは永住権を取得することが出来た。


永住権はポイントで成り立っていて、140ポイントを超えれば取得出来る。


あたしは短大卒なので大卒ではないし、こちらの専門学校を出てそれにそった職種にも就いていないので、ポイントになるのは年齢と仕事位だった。


専門学校に通うお金も無いし。


だから取れなくても構わないと思っていたし、ワークビザを更新し続ければいいと思っていた。


ただ、何か目的を持って暮らそうと思ったのでIELTSで6.5ポイントを目標に勉強することにした。


永住権の条件にIELTSを6.5ポイント以上取得していることとあったからだ。


IELTSとはリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4つのテストで構成されている英語検定だ。


永住権に関わるのでその内容はハイレベルである。


本当は語学学校のIELTSのコースに通って勉強したかったけど、週に40時間労働ではそれも出来なかった。


だからネイトに聞いたり、IELTSのコースに通うフラットメイトの韓国人の子に教わったりした。


リーディングは長文を読むと頭が痛くなってきた。


問題はスピーキングで、あたしは日本人特有のアクセントが強く、本来は舌の動きからやらなければいけないので半ば諦め気味だった。