「そうやってみんな外国に行くと外人を好きになるけど、外国だから良く見えるだけだって。目ぇ覚ませよ。そんなの一時の気の迷いだって。

それにそいつも芽衣のことが好きなのか?」


「ううん。想いも伝えてない」


「無理無理。無理に決まってる!あっちだって外国に来た日本人位にしか思ってないって。諦めろ」


「・・・・・・例えネイトのことを諦められても、ニュージーのことは諦められない。いつ帰るか分かんないのに周吾を待たせたくない。

あたし達別れよう?」


「嫌だよ、オレ、芽衣と別れたくないよ」


周吾があたしを抱きしめる。


その肩が震えていて、泣いているのだと分かった。


「ごめん、ごめん・・・」


あたしも涙を流し、周吾に謝罪していた。


それでもあたしの考えが覆ることは無かった。


周吾もあたしの決意を分かっていたのかもしれない。


そのまま2人でしばらく抱き合って泣いた。