2人が離れるとすぐ、2人の知らない男達が近づいてきた。


「ハルちゃん、今日も格好良かったー。俺達ハルちゃんのファンなんだー。」


茶髪にピアスいっぱいの男と、金髪ソフトモヒカン男がニヤつきながら話かけてきた。


「あ、ありがとう…」

嫌だなぁ。

小さくため息ついてフロアに目を向けたけど…。
このくらいで頼ったら駄目だよね…。


「なぁ、今度遊びに行こうよ~、メルアド教えて!なっ!」

金髪男が春菜の肩に手を伸ばしてきた。

離れようとしたら横から手が払われた。


「人の女に手ぇ出してんじゃねぇ…。」


春菜の後ろに立っているのは……。

「谷口君!」


後ろからギュッと抱きしめられる。


「はっ?…谷口? お前! 谷口弘人!」


茶髪男が谷口君を見るなり青ざめる。

「俺の女に近づくんじゃねー。」


谷口君が睨みつけると2人は慌てて離れて行った。