裕は目を泳がせて


私は裕に手招きをした


すると裕は顔を近づけた


「怪しい」


「お前さ‥」


「ん」


裕は周りを見た後、私を真っ直ぐ見つめ言った


「マジで琉生に惚れた?」


「っ‥何でそんなこと聞くの?」


「答えろよ」


「別に‥ただ気になるってだけだし‥」


「本当に?」


「‥本当‥?」


今度は私が目を泳がせる


裕は小さくため息をついて離れた


「ま、飲め」


そう言ってカクテルを作り始めた


私はグラスを両手で包んだ


「ねぇ裕」


「ん?」


「裕は好きな人いないの?」


「っ‥」


裕はそれから無言になっちゃって


多分いるんだね


「告白しないの?」


「お‥女って想ってない奴から告られたらどうなわけ?」


「え‥?ん~」